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とうとう大歩危・祖谷渓谷に到着した話 さいご [TESTACH Tre-mignon]

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毎回毎回、走り出す前の話が多くて自転車に乗るところまで到達するのに時間がかかるというご指摘もある当ブログである。しかし、世の常、慣性の法則にもあるように、走り出すまでが大変なこともまた真実のようなのであった。

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職員旅行の合間を抜け出し、12月のある早朝。伊予三島駅前でロードバイクをひとり組み立てているオバさんがいたのであった。初めての土地で一人サイクリング、しかも愛媛県から13時頃に徳島県にある祖谷渓谷の道の駅で同僚のレンタカーにピックアップしてもらい、夕方には香川県金比羅に到着しないと行けないという時間制限付きである。もしこのランデブーに失敗すると、自走で香川県まで走るか土讃線輪行かのどちらかになるようだった。前者は日没が心配であるし、後者は後者で1−2時間ごとのダイヤにあうか未知数なのである。毎回毎回、無意識にちょっとづつ内容の難易度をあげている気もしないではないが、大丈夫かな?という気持ち半分、未知のちょっとした冒険にワクワクしながらTESTACH/Tremignonは組み上がった。

さあ出発である。が、かなり寒い。。。
上下のインナー、長起毛ジャージ、防寒ソックス/グローブ、ネックウォーマー、インナーキャップなど、一応冬装備は万全で来たつもりだったが、身にしみる寒さであった。しかたなく、万一のために持ってきたゴアテックスのウインドブレーカーを着込んだがこれでフル装備になってしまう。山の中がもっと寒かったらどうしようか、、、もう一枚中に着られるようなインナーが買えないだろうか、と見回すもスーパーもなくコンビニさえもない。今から松山に逃げ帰っても、皆もどこかに向かって移動中だろう。ええい、走れば暖かくなるだろう。出発だ。
と少々破れかぶれ気味に駅前から319号線方向に向かった。まず目指すは、地図上では不吉なくらいの直線を描いている、法皇隧道というトンネルである。トンネルがあるということは、そこは山であり、長いトンネルがあるということは、頂上をこえなくても峠を越えられるということなので喜ばしいことのようにも思える。しかし、現実はいきなり最初から海抜0から400mの山越えなのであった。



と、ここで大変な事態を発見したのであった。サイコンが動かないのだ。ケイデンスはもちろん速度表示も出ない。本体とセンサーの電池は夏に交換したのだが、、、このタイミングでまさかの電池切れのようだ。電池が切れる前には点滅サインがでるらしいが、それらしき兆候はなかったような。。。しかしおそらくここのところ石垣島往復飛行機輪行、高知までの飛行機、と思ったより寒冷環境にあって消耗が進んだのかもしれない。予備の電池もなく、説明書なしでリセット再設定の方法もわからず、困ったことであった。というのも、趣味の一人ブルベ設定で、”お一人様Qシート公開、おひとりさまQシートゲット”などしており、この旅にサイコンの走行距離がとってもとっても必要だからであった。

しかし、この程度のアクシデントは幾多のトラブルのおかげで織り込み済みで、今回は念のため例の飛び道具を持ってきたのであった。その飛び道具とは!
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ソニー社製のNAV-Uというポータブルナビである。ほんと持ってきて良かった。早速、トレミニヨンのハンドルにブラケットを取り付けた。このNAV-Uはいつもはポタ用のDAHON Curve SLのほうに付いており、ロードバイクに付けて走るのは今回が初めてである。電池の消耗が早く、ブルベに使うには外部電源を導入しないといけないけれど、速度と距離は勿論、高度が出たり音声案内があったりするところはメリットと思う。

そんなこんなで予定より大幅に遅れたがまずは法皇隧道に向かって走り始める。駅を出てすぐに一直線の登りだ。
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振り向くと瀬戸内海を眺めることができる。

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と、のんびり登っていられたのも最初のうちで、ふと見上げると、自分の行く末が。。。地図ではわかっているが、当面、ずーっと上り調子なのだなとややブルーになるのである。往復コースならば、登った分は帰りは下りであろうから、登り甲斐もあるが、今回ゴールが山であるので、登りのみ。

ここでまた話がそれるのだが、自転車乗りはそれぞれホームグラウンド的存在があるとおもう。ホームコース?と言うべきか。定番のトレーニングコースだったり、行きつけのお店までの往復だったり。東京だったらサイクリングロードとか大井埠頭とかであろうか。そして、行きつけのもまた、各々あるんではないかと思う。初めて登った(あるいは登れなかった)坂、一番近い山、そんなところがあるように思う。そしてその山が、ある意味それからの自分の自転車道の基本単位や比較対象になるのだ。私の場合は当然いつも登場する清澄山が基本単位である。どんなところを走っても、坂や峠は”これは清澄に換算するといくつくらいか?”を考える。地図上で予想したのと実際走ったので感じた結果が違うこともよくあるが、仲間内で、あそこは行ったことがあるが、坂的には清澄山のほうがツライ。などと話すのにとても便利なのであった。

ルートラボで調べた限りは、明らかに清澄山以上の峠が2つ、途中にも小さな峠が一つ。合計おおよそ2.5kiyosumi相当と思われるのであった。

早朝の寒さの中、突然のヒルクライムにかなり消耗したがとりあえず隧道の入り口まで到着した。と、目に飛び込んできたのは、
『法皇トンネル 長さ 1663m』
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1.6kmのトンネル!?しかも緩やかながらも登りのようである。しかも離合ギリギリ、あるいは待機も必要なくらい道幅のせまいトンネルである。当たり前だが、まったく出口は見えない。前照灯、リアフラッシャーを点灯し、エイやっとトンネルの中に入って行った。幸いにして交通量が多くないのが救いであった。それでも全速力で走りやっとトンネルから脱出。

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そこは昨日今治タオルの店で教えてもらったような、四国の山々の中に深く分け入っていく入り口でもあったようだ。
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のぼってものぼっても、カーブの先には、また新しい山々が。。。おかしいのであった。ルートラボで調べた限りは2回目の峠越えも標高400mくらいが最高地点でそのあとは小さなアップダウンを繰り返し国道32号に合流するはずであった、しかし、NAV-Uの標高はもう500mを示しているではないか。。。やばい、万一ルートがおかしいということになってもこんな人っ子一人、いないところでは。。。と極めて心細く、しかし自転車を降りるわけにはいかないのでヨロヨロ登り続け、ようやく少し斜度がましになってきて、木々の中から空が見えるようになってきた。これは登りももう終わりのサインである。


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標高が100mも高かったことは腑に落ちないけれど、無事に徳島県に突入である。ここからは大きな登りもなく、国道32号に合流し土讃線に沿って走れば大歩危に到着できるはずだ。同僚に状況を写メしたところ、松山で揚げたて芋けんぴを、高速のパーキングエリアで蜜柑の詰め放題を楽しんでいるという、極めて妬ましい内容の返事が返ってきた。しかし、よし、まだ十分先行している。と言うのも、はぐれたり、置いて行かれたりは論外で、やはりここは自転車、ロードバイク界の名誉のためにも、スイスイと走ってランデブーポイントでレンタカーの皆を優雅に待っていたいではないか。いやー意外に早く着いちゃってさあ。という感じである。

ようやく、四国の山々を抜け国道32号を一路祖谷渓谷へ向かって走る。緩やかな登りであるが、今まで50kmほど山岳を走ってきただけに、なんだか脚に力が入らないのだ。
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道路の脇には吉野川、ますます渓谷らしくなってきた。大歩危小歩危とは俗説にて「大股で歩くと危険、小股で歩いても危険』というくらい険しいということらしい。歩きではないがもはや疲労困憊で心配する程の速度もでない状況だ。と、そこでメールが着信。

「我々も高速を降りて、32号に入りました!」

なな、速い速すぎである。さすが化石燃料。モータリゼーションの勝利であろうか。こうなったら、追い付かれたとしても、「めっちゃ楽しんで走っているもんねーみんなお先にどうぞ〜」という形で追い抜かれたいではないか。道ばたでへばっていたり、ヨロヨロと走っているところだけは見せられない。さあ、最後の力をフリ絞って、全力で余裕のふりである。
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のこり7km、緩やかな登りを全力で走りながら、後ろからみてラクチンなふり。ところどころドリンクを飲んでみたりと余計な演技を投入しながら走り続けとうとう、12月某日正午過ぎ。無事にゴールの大歩危道の駅に到着したのであった。
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道の駅では、妖怪子泣きじじいや一つ目小僧などが出迎えられ(どうやら妖怪の里としても有名らしい)、5分程うろうろしていところにレンタカー組が到着。かねてから準備していた、「いやー思ったより早く着いちゃってねえ、楽しいサイクリングだったよ〜」発言もでき、満足満足なのであった。ぬかりなく後輩から件の揚げたて(だった)芋けんぴを奪いむさぼり食べ、蜜柑も差し出させお腹も満足である。
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かずら橋にて。もちろんロードバイクでは渡れません。

と、いうことで、四国サイクリングの話は終わりである。房総とは全然違う山であった。楽しかった。
帰りのレンタカーでは皆の荷物が土産物で増え、私のテスタッチがギリギリで入らず、リアディレイラーを外さなくてはならなくなってしまった。太いアーレンキーを持っていたのが幸いでレンタカーに収まったのだが、その太いアーレンキーを上着のポケットに入れたまま(忘れていた)帰りの飛行機に乗ろうとしてしまい、とうぜん金属探知器がちゃんと仕事を果たし、私は空港係員にお叱りを受けたのであった。自転車乗りのみなさんには、今のところ国内線で5ミリのアーレンキーはギリOK。が、やはり預ける方の荷物に入れたほうが親切というもののようだとお伝えしたい。


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Fischer

Kayoさんこんばんは。

ウェット路面、落葉、見知らぬ土地...
トンネルはやはり全力疾走ですよね、何かに追われるように。
下調べした地図と現実が違っていると焦りますよね。
それをさらりと(?)こなすとは、さすがです。

「基本単位」 あるあるー。
ほんとにそーですよ、皆其々に持っている事でしょ。
私の基本単位は、沼のヘリの水平な道路(^^;; です。

今回も楽しく読ませてもらいました。

by Fischer (2012-01-24 20:25) 

angiras6

素晴らしい!

航空写真でみるとよくわかるけど、四国山脈は綺麗な断層ですね〜
千葉から九州まで中央構造線を辿る世界最大級断層ツアーというのはいかが?


by angiras6 (2012-01-25 15:30) 

けーこ

kayoさんにはぜひ祖谷のかずら橋を自転車で駆け抜けて欲しかったのですが…。 ってそれはお上が許さないか。。(笑)

トンネル嫌いです。
長いのは「(車が)怖いよぉ~、嫌だぁ~、出口まだぁ~!!」と大声で叫びながら走ってます。
by けーこ (2012-01-25 23:13) 

おぐら

無事にドッキング成功おめでとうございます(^^)/

・・・・楽チンなフリ」 とか、 ・・・楽しいサイクリングだったよ~」発言とか しっかりキメているところはサイクリストの鏡です。 お疲れ様でした。
by おぐら (2012-01-26 00:18) 

moumou

お疲れ様。たいしたトラブルも無くよかったですね。
法皇トンネル恐るべし。交通量が大したこと無かったからよかったですが。
ところどころ見え隠れする坂の断片がふーって感じですね。
by moumou (2012-01-26 12:12) 

kayo

Fischerさま

ふふふ、基本単位、ありますよねえ。
そして、そうなんですよ!路面が落ち葉で大変だったの。書くの忘れてましたが、よくおわかりに〜。
しかし、標高が違うって、どうしてなんだろうー。タヌキにでもバカされましたかねえ。(笑
by kayo (2012-01-26 20:36) 

kayo

angiras6さま

あ、あの、日本地図や地球儀などをじーっと見ると日本列島が点線で繋がってるみたいに見えるやつのことですね?無理です(笑

by kayo (2012-01-26 20:41) 

kayo

けーこさん!!

かずら橋は発狂ものの恐怖でした。自転車の方がまだ行けるかな。。。トンネルも怖いですけど。後ろからゴーって車の音がすると。。。ぎゃーっって。
by kayo (2012-01-26 20:47) 

kayo

おぐらさま

やはり自転車乗りの本随はやせ我慢ではないかと。(笑
ヒーヒー言って走っているのに、自転車乗らない人には、「いや結構行けるもんだよ(笑)」なーんて。
乗る人同士だと、きつかったよお〜なんて言ってるんですけど。
by kayo (2012-01-26 20:49) 

kayo

moumouさま

そう!今回写真はみんな、坂〜!大変でしたよ。
そして法皇隧道という名前からして怖そうなトンネル。1.6kmは長かったです。トラブルの少なかった分、道には苦労した気がします。
by kayo (2012-01-26 21:00) 

カレーパンマン

いまだ四国上陸を果たしていないんで
今年こそは!!
by カレーパンマン (2012-01-27 11:23) 

kayo

カレーパンマンさま

四国自転車楽しそうですよ!実は一度は自転車でお遍路もしたいと思っています。
by kayo (2012-01-27 22:53) 

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